ピュア・メディカル社長ブログ『HIROの自分が変われば世界が変わる』

パラオでの休日(第3弾)

2014.04.18

ダイビングするためにパラオに行きましたが、帰国日までも楽しんでいるわけにはいきません。

それは「減圧症」にならないようにするため、飛行機搭乗前18時間は潜らないようにしなければいけないからです。

「潜らないように」というよりも「潜ってはいけない」といった方がいいでしょう。

ダイビングをなさる方はご存知でしょうが、知らない方のために、あるいはこれから始める方のために、大事な知識として覚えておいてください。

スキューバダイビングでは、通常、背中にかつぐ空気タンクの中身は79%が窒素で、この窒素が潜水中に身体に溶け込んでいきます。

窒素は、潜水深度が深ければ深いほど溶け込みやすく、潜水時間が長ければ長いほど多く溶け込んでいきます。

ダイビングを終え、海面へ浮上していくにつれ水圧がかからなくなります。

そのため、いままで体内で溶けていた窒素が体内で気泡化します。

これが体のどこかに留まってしまうと減圧症が発症します。

このため、気泡を作らないためには浮上速度が非常に重要であり、多量の窒素が溶解していても浮上速度が十分に遅ければ窒素の気泡化は起こらず、減圧症は発症しません。

ですから浮上する時は一般的に、水深5mほどのところで5分間の停止をして浮上します。

減圧症の発生率は一日のダイビングの回数や深度が増せば上がりますから、一日2本としているところがダイビングツアーでは多いのです。

ということで、この減圧症にかからないためにも飛行機搭乗18時間前はダイビングをせず、体より完全に窒素を抜いておかねばなりませんので、この時間を何かで埋める必要があります。
多くのダイバーは、地元のツアーやショッピングにでかけます。

私も何か時間を埋めることをしなくてはと考えたのですが、パラオではこれといった観光場所もありません。

観光パンフレットを見ても興味をひくところが一つもなかったので、レンタカーを借りて島内をぐるりと回って見ることにしました。

そして、ついでに観光パンフレットに記載していたところを訪れればいいと思いました。

車を借り早速ドライブです。

メイン道路はよく整理されていますが、わき道に入ると道路はガタガタです。

さらに観光パンフレットに記載の観光スポットを探しましたが、なかなか見つかりません。

多分、訪れる人が少ないのでしょう。

このため、入り口は草に覆われていてわからなくなっているのかもしれません。

何度もそのあたりを探し回りましたが、わからずにとうとう断念して先に進むことにしました。

すると、車の燃料が切れてきたのでガソリンスタンドを探しながら走ったのですが見つかりません。

島内にはガソリンスタンドは中心街にしかないようです。

「これは困った!」でも海岸側に出ればボートがあるだろうから、近くにガソリンスタンドもあると思ったのですがやはりありません。

すると、この暑い日差しの中をとぼとぼと道路を歩いていたパラオ人がいたので声をかけ、「ガソリンスタンドはありますか?」と尋ねると、「俺が教えるよ」と言い勝手に車に乗り込んできました。

そして、彼の示すように車を走らせ着いたところは海岸にあった小さなコンビニです。

まさに雑貨屋ですね。

「おいおい、俺たちが言いたいのはガソリンであって、自分達の飲み物の事をガソリンと言っているわけではなんだぞ。車の燃料のガソリンだぞ。ここはコンビニではないか。」というと、彼は「ここだ」というではありませんか。

「この人、もしかしたら英語がわからないのかな?」と思ったら彼は窓を開けて何か言っています。

すると店主が店の横の倉庫に行き、荷車の上にメーターポンプがついたドラム缶を出してきて給油をはじめました。

「ああ、そうか。ここではガソリンはこういった店で給油するのか。これじゃあ観光客は全くわからないな。」と思いましたね。

ともあれ、これで燃料は心配なし。

店を出発して彼に「どこに行こうとしていたのか?」と聞くと「家だ」というのでそこまで送って行き彼を降ろしました。

すると彼は「教えたのだから、金をくれ!」と言ってきました。

「うん、お金?」とは思いましたが、この島は観光や収入資源がない事から、少しでも何かお金が入るチャンスがあれば言うのかな?」と思い払いました。

私にしてみれば、彼がいなかったらガソリンを入れる方法がわかりませんでしたから、払うのも当然かとも思いましたが、彼の要求額が高すぎたのでその半分を渡したら、納得したようで車から降りて家に帰っていきました。

パラオ、ここはとても素晴らしい海を持った島です。

しかし街はすごく小さく、余暇を過ごす素敵なレストランも喫茶店もバーもありません。

ダイビングや釣りが好きな人でなければ行っても面白くない場所だと思いますので、(パラセーリングや水上オートバイ、バナナボートなどもありません。あるのはカヌーだけです。)旅行を計画の方はこのことをよく考えた方がいいと思いますね。

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