ピュア・メディカル社長ブログ『HIROの自分が変われば世界が変わる』

倫理観。

2007.12.28

今年の日本を一言で述べるとしたら漢字は何?

これは「偽」でしたね。

実に的を得ていた。秋以降だけでも経済では「船場吉兆」、政治では「年金の加入期間問題」、行政では「守屋前防衛事務次官」等々、「何を信じたらよいの?」ということを感じさせられた一年であった。

つまり、これは倫理観(倫理規定を誠実に守る)がなくなってきたということなのだろう。これは恐ろしいことです。

ビジネス界においても競争を生き抜きぬくためには、その会社の方向を前提として確固たる信条がなければないはずだ。

それは「○○を目指す」とか、「○○は絶対に行わない」とかいったようなことでよい。

トップがそれを掲げ、突き進む、そして社員全員がそれを深く信じ、誠実にこれを実行していくことが会社の力となると私は信じている。

そして、その倫理観が高ければ高いほど、その意義は高くなることであろう。それはどんなことが起きても自分たちは間違っていない!正しいことを行っている!といった自信に満ちた答えが出来るからだ。

だからこそ、会社にやる気が満ちあふれ、仕事のスピードもアップする。こうした環境が出来れば、この倫理観に従わぬものは脱落していくことにもなってくる。

また、これだけ世に色々な商品があちらこちらで宣伝されてくれば、ますます、その倫理観は重要性を増してくる。

消費者も、その企業の姿勢に賛同して商品を求めていくであろうし、一方企業側へはその高い企業理念に引かれて優秀な人材が集まってくるはずだ。友は類を呼ぶがごとく、優秀なものは優秀なものを導き、さらに組織力が高まってくるわけだ。

だからこそ、こういった高い倫理観を掲げる会社には事業方針にぶれがない。

つまり社員全員がいつも正しいことをしているというプライドと確信があるので、顧客とも、いつも良好な関係を持ち続けることが出来る。また、何か新たな事を起こす時も一貫したモラルが徹底しているために間違った方向へ会社が向かうことはない。

このことが顧客に安心感を持たせ、強いては、その会社のCIが確立してくると、私は考える。

「日本人は頭がいい。」と昔はいわれていたが、昨年の高校生の学力テストでは無残な結果。
アジアやスカンジナビアの国々に負けている。あの昔の栄光はどこに行ったのか?ましてや、「ペテン」といえる偽りがすべての分野で頻繁におきている。

頭で負けて倫理観で負けたら日本は終わりだ。

そんな日本になることはないと信じているが、世界に誇れる日本を創るためにも若者たちには人間社会でもっとも崇高な倫理観を忘れないでもらいたいと願っている。

体が治っても家計が壊れる。

2007.12.21

先日、TVを見ていたら診察料などの回収ができず困っている病院が多くあるという放送がありました。

これは病気や怪我をした人が診療を受けても、その代金を支払う経済力がなく、病院もこの問題に困っているというわけです。

医療は生命を救うのが基本。人はみな平等に生きる権利を持つ。

だから、金があろうがなかろうが病気や怪我をした人を助けるのは当然のことですが、無論それには費用がかかります。

患者はお金もなければ保険にも加入してない。当然、こういった人の多くにクレジットーカードも持っていませんから支払う能力はないと言うわけ。

医者はこういったときどうするのでしょうか?との問いを、我々に投げかけるだけで、その番組は終わっていました。

実は、この裏にすごく醜い世界があるのです。

最近、アメリカでは前述のような医療機関が抱えた負債を買い取り、自分らでその負債の回収を行う企業が出てきているのです。

買い取った債務に高額な利息をつけて当該患者に立替治療費を請求するそうです。いわゆる金利で儲ける金融業(金貸し屋)ですから、まさにサラ金に似た感じですね。

患者は体が治っても家計が壊れ、何のために治療したかが全くわからなくなってしまう事態が起こるのです。

具体的には、治療費が払えなかったために医療現場(病院)で今後の支払いについてのことに書かれた書類にサインをする。あるいは、クレジットの契約をする。しかし、その書類にはいろいろな条件が記載され、時によってはその未払い金を他社に売却することなどが記載されていたりするそうです。(小さな字で書かれたりして)

それを気にせずにサインすると、あとは地獄。借金取りの攻撃の嵐にあうことになるのです。

でも、この医療費の負債をじっと抱えたままでいると病院も経営が成り立たない。人を助けたために自分が駄目になってしまうわけです。

つまり、「弱きを助ける」といった医療の世界においても、不良債権回収の裏に、とても恐ろしい金融の闇がかくれていることを忘れてはいけません。

このことは金融業がまさに利息により儲ける事業であることを、まざまざと教えてくれる内容です。

日本続落。

2007.12.14

新聞に、毎日といっていいほど子供たちの進学塾のチラシが入ってくる。

21時以降の電車でも塾帰りの小学生をしばしば見かける。まさに日本は小さい頃からの受験戦争国だ。

こういう子供たちを見ているとかわいそうになるのは私だけなのだろうか?

ところで先日、世界57カ国・地域で約40万人の15歳男女(日本では高校1年生)を対象に実施した「学習到達度調査」の結果を発表された。日本からは約6000人の高校1年生が参加したという。学力テストの内容は「読解力」「数学的活用力」「科学的活用力」の3分野。

日本の順位は、いずれの分野でも前回(03年)より後退と情けない状態。

特に成績の悪かったのが、「読解力」では15位、数学的活用力10位。

一方、学力が伸びてきた国は、フィンランド・韓国・カナダ。

以前は福祉国家、何もない国と言われてスカンジナビアの国がいつの間にか人材を作り上げてきた。確かに、携帯で一躍世界におどり出た「ノキア」の力を見てもフィンランドの変身を知るとができる。そして、教育においても日本のように1つの答えを出すのではなく、たとえ答えが違ってもその答えを導き出す思考過程を重要視している。この教育があったからこそ、今回のような結果を出したのであろう。

一方、韓国・中国は昔より受験国といわれていた。また近年、大学では世界の有名教授を呼び込んで大学レベルの向上を図っている。世界に勝つ為の人材づくりに力を入れるという流れが、ここにも確実に起きている。

そして、カナダ。この伸びはおそらくカナダ人の伸びというよりも、韓国・中国・台湾からの移民の師弟が増えたからであろう。彼らは子供の教育に家系が総力を上げて力を注ぐ。

自国では母国語だけしか覚えられない。それは駄目だ。英語が話せなくては今後やっていけない。それであればカナダに子供を送り、名門校や全寮制の学校に入れ言語とともにその他の教育をしっかり勉強させる。そして大学を卒業させた後はその能力でもって世界的なビジネスをできるようにさせてあげたいと願っているわけだ。

これは、「親のお金はいつかなくなるが、親が与えた能力はなくならない。」との考え方から来ているのだ。

こうしてみると日本の子供たちの読解力と理科系の学力の低下には非常に心配させられる。

「読み・書き・そろばん」は勉強の基本。ゆとり授業も良いが、ここまで成績が悪くなると今後の日本を心配してしまう。

夜遅くまで塾で勉強している子供たちの学習は本当に世界に勝てるのあろうか?
自分ひとりでも生きていけるような力をつける学習なのだろうか?
たったひと時の受検のための勉強が何になるのであろうか?
本当にこの子供たちは進学校にいきたいのだろうか?
親にいわれたことに何の疑いも持たず行かされているのではなかろうか?
親の見栄のための受検ではなかろうか?

機械となっているかわいそうな子供たち。

子供たちはもう寝るべき時間というのに、少年の目は、ただただ電車より外にきらめくライトを追っていた。

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