ピュア・メディカル社長ブログ『HIROの自分が変われば世界が変わる』

家電メーカーの進む道

2016.03.28

今週、なんと言っても私が気になったのは台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業がシャープの買収金額に対して、どういった金額を提示してくるかです。

それがあまりにもシャープの予想とカかはなれていたら、いまさらながらシャープはどうするつもりなのだろうか?といったことでした。

昔のノートパソコンですが、シャープのメヴィウスなどは当時画面がきれいで素晴らしい製品でした。

その後も大型の液晶テレビで、日本中にシャープのすごさを見せつけた亀山工場の液晶パネル。

まさに一世を風靡しました。

その後、韓国のLGやサムソンに追われ、低価格競争に巻き込まれ、とうとう不採算分野となっていくのですからこの電子分野の戦いも厳しいです。

家の中には電化製品があふれ、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジなど、これらはどこの家庭にもまずあるものです。

それらを日々利用しながら感じるのは、「まったく壊れない」という、そのすごさです。

今から40年ほど前には故障もよく起きていましたし、故障した場合には電気屋さんを呼んで修理してもらったものですが、今やそんなことはほとんどないようですね。(当時はその修理の様子をじっと見ていたものです)

今や故障が多いから買い替えるのではなくて、デザインが古くなったとか、大きさがあわなくなったから買い替えるぐらいであって、これを我慢すればこれと言って買い替える必要はなく、まだまだ使えるといった状況です。

そのため、電気屋さんも商品が売れても、かつてのような修理の依頼はほとんどなくなっていますし、大型店には品数も価格もかなわないですから、昔ながらの店がどんどんと少なくなってしまうのも仕方がありませんね。

一方、家電製造メーカーは製品が壊れないため消費者が一度購入してしまえば、その後何年も需要が起きないわけですから、この分野で戦っていくのはとても厳しいです。

例えば、後から製造される製品にちょっとした機能が加えられていれば、すぐに今までの製品は負けてしまい在庫として抱えることにもなり、しまいには値引き価格で処分せざるを得なくなります。

そして、その後は、発展途上国で安価に作られた輸入品がどんどん入ってきて価格では対抗できず、ついには不採算製品となっていきます。

このように考えてみると、この家電製品の分野はまさに価格競争が将来は必ず起こることを意識した上で事業を進めないと、赤字事業に向かう可能性がきわめて高いといわざるを得ないのでないでしょうかね?

このような考えをしながら、私はこの両社の交渉と今後の事業展開をみています。

このページの先頭へ