ピュア・メディカル社長ブログ『HIROの自分が変われば世界が変わる』

高圧酸素カプセルを知っていますか?

2007.07.13

先週の日曜日、銀座の裏道を歩いていたら「高圧酸素カプセル」という看板を見つけました。この高圧酸素カプセルという言葉は一般の方にはなじみが薄いでしょう。

実は、この高圧酸素カプセルによる治療は昨年のハンカチ王子:斉藤投手も利用したことで一躍話題となりましたが、それは以前にもベッカムが利用したことから「ベッカムカプセル」とも呼ばれた民間療法です。

スポーツ界のヒーローが愛用していることもあって疲労回復などを期待する利用者も多いようですが、実際はいかなるものなのでしょうか?

呼吸を通じて体に取り込まれた酸素は、血液中のヘモグロビンと結合して体全体に運搬され、人間が生きていく上で欠かせないエネルギー代謝に使われていきます。これは皆さんが小学校で習ったとおりです。

空気中の酸素量は大気の1/5の21%。もし、空気中の酸素が18%以下になると、普段は健康な人でも、集中力の低下、あくびが出る、眠いなどの酸素欠乏症状が現れます。

ただ、体に酸素が必要だからといって酸素をどんどん取り込めばいいというわけではないのです。

実は酸素には良い面と悪い面の二面性があります。体に取り込んだ酸素のうち2%ほどは体に残り、活性酸素となりガンの発生や体の老化を促進させたりするといったように細胞に被害を与えます。また、一方ではこのような害を与えるといった欠点ばかりでなく、その毒性(殺菌性)により細菌やウイルスなどから身体を守っているのです。

では、通常よりも多くの酸素量を取る必要があるのは一体どのような場合なのでしょうか。

ケガなどで組織がダメージを受けているところに、高分圧の酸素が送ることにより、体はこれ以上の酸素供給過剰を防ぐために、血流量を抑えようとして動脈が収縮します。しかし静脈には筋肉がないので収縮しません。そのため浸透圧の関係でむくみや痛みの原因となる体液が静脈に流れ込み、むくみも取れて炎症が治まるという仕組みです。骨折、肉離れ、捻挫などの回復が早くなり、スポーツなどへの早期復帰が期待ができるわけです。そのため体を資本とするプロスポーツ選手が使っているのでです。

ただし、過剰の酸素吸入には、脳や肺に障害が出る酸素中毒の副作用が起こる可能性もあるため、1日にどれくらいの酸素吸入できるか、期間はどうすべきかはなどは個々のデータを計算して治療が行われていきます。

では、このような医療用の高気圧酸素カプセルと市販の高圧酸素カプセルとはどこがちがうのでしょうか?

それは、かける圧力と吸入する酸素のレベルです。

病院治療では2気圧〜2.8気圧で100%酸素を吸入しています。市販の高圧酸素カプセルは、気圧が1.3気圧程度で吸入するガスも通常より酸素濃度が若干高い程度の空気です。(22%から〜30%ほど)

このため、医療機関で行われる高気圧酸素療法とはまったくの別物と言っていいです。したがって市販の酸素カプセルに取り込まれる酸素量の増加も微増となるのでしょうが、これでどこまでリラックス効果はあるかは不明です。疲労回復などの肉体的効果は期待できないだろうと言うのが医療関係者の声です。

ただ、疲労回復に有効というのであれば、それはそれでいいと思うのですが、それを述べるのであればやはり臨床データを公表すべきと私は思うのですが、このような事を発表していないのはなぜなのかな?

ともあれ、効くか効かないはその人の感じかた次第。日頃の仕事で疲れきった体を一時的にでも静かに休ませる静かな場所が、たまたま高圧酸素カプセルの中だったとしてもそれは不思議ではないでしょう。

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