ピュア・メディカル社長ブログ『HIROの自分が変われば世界が変わる』

市場にあふれる品々

2016.04.01

デパートやスーパーに行くと、いつも思うことがあります。

例えばアパレル。

店に入ればサイズはもちろんの事、色やデザイン、柄など、個々違う無数の商品が並んでいます。

また、スーパーのお菓子売り場に行けばクッキー、キャラメル、チョコレートなど、沢山の商品が棚に並んでいます。

これらを見ながら「こんなに色々な品があるけれども、きっとそれほど売れない品物もたくさんあるのだろうから、そんなに色々製造する必要はないのではないだろうに。何でこんなにたくさん作るのだろう」と思ってしまいます。

売れないものを作るから余計なコストがかかり、そしてそのコストを商品に加えるから製品は当然高くなります。

もっと品数を絞れば無駄なコストも出なく、私たちは安値で製品を入手することができるはずです。

でも、もし自分が欲しくてもそういったものがない、でもどうしても欲しいものがあったとしましょう。

それが例えばお菓子であればどうでしょうか。

買ってきたものに手を加えアレンジして自分の求めるものにするでしょうし、あるいは初めから自分で作るかもしれません。

このことはアパレルについても言えるでしょう。

我々は自分らの欲やわがままにより、世の中にこれだけ多くのものを作り出しているのだなと感じるのです。

そして、それらを高い値段にしているのだなと。

私には資源の無駄使いのような気がしてなりません。

それでも企業が多種多様な品を世に出すというのは、別に何か理由があるのでしょうか?

例えば、多種多品目で市場調査をし、その市場トレンドを見るという考えもあるのでしょうかね?

家電メーカーの進む道

2016.03.28

今週、なんと言っても私が気になったのは台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業がシャープの買収金額に対して、どういった金額を提示してくるかです。

それがあまりにもシャープの予想とカかはなれていたら、いまさらながらシャープはどうするつもりなのだろうか?といったことでした。

昔のノートパソコンですが、シャープのメヴィウスなどは当時画面がきれいで素晴らしい製品でした。

その後も大型の液晶テレビで、日本中にシャープのすごさを見せつけた亀山工場の液晶パネル。

まさに一世を風靡しました。

その後、韓国のLGやサムソンに追われ、低価格競争に巻き込まれ、とうとう不採算分野となっていくのですからこの電子分野の戦いも厳しいです。

家の中には電化製品があふれ、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジなど、これらはどこの家庭にもまずあるものです。

それらを日々利用しながら感じるのは、「まったく壊れない」という、そのすごさです。

今から40年ほど前には故障もよく起きていましたし、故障した場合には電気屋さんを呼んで修理してもらったものですが、今やそんなことはほとんどないようですね。(当時はその修理の様子をじっと見ていたものです)

今や故障が多いから買い替えるのではなくて、デザインが古くなったとか、大きさがあわなくなったから買い替えるぐらいであって、これを我慢すればこれと言って買い替える必要はなく、まだまだ使えるといった状況です。

そのため、電気屋さんも商品が売れても、かつてのような修理の依頼はほとんどなくなっていますし、大型店には品数も価格もかなわないですから、昔ながらの店がどんどんと少なくなってしまうのも仕方がありませんね。

一方、家電製造メーカーは製品が壊れないため消費者が一度購入してしまえば、その後何年も需要が起きないわけですから、この分野で戦っていくのはとても厳しいです。

例えば、後から製造される製品にちょっとした機能が加えられていれば、すぐに今までの製品は負けてしまい在庫として抱えることにもなり、しまいには値引き価格で処分せざるを得なくなります。

そして、その後は、発展途上国で安価に作られた輸入品がどんどん入ってきて価格では対抗できず、ついには不採算製品となっていきます。

このように考えてみると、この家電製品の分野はまさに価格競争が将来は必ず起こることを意識した上で事業を進めないと、赤字事業に向かう可能性がきわめて高いといわざるを得ないのでないでしょうかね?

このような考えをしながら、私はこの両社の交渉と今後の事業展開をみています。

銀行のあるべき姿

2016.03.18

小泉元首相が打ち上げた「郵政民営化」が10年以上の時間を経て、大きな転換を迎えたのは2015年11月。

この時期には国が100%の株をもつ日本郵政の傘下にあるゆうちょう銀行と、かんぽ生命保険が東証1部へ上場することになり、日本全国でその株式の公募活動が行われていました。

当初はその上場による売却益は日本郵政の謝金返済に充てられることになっていました。

しかし、2011年の東北大震災により、この復興資金として当てることに変更となりました。

早く復興を進めるにも、また株式上場への盛り上がりを作り高値となるようにと、証券会社は努力しなければいけませんでした。

更に公から民営化へということで見ればこの2社の上場は30年ほど前に行われたNTTの上場に次ぐ大きな規模でしたし、当時NTTの上場は大成功でしたから(この思い出を持っている方は多い事でしょう)、この再来を国民に呼び沸き起こしたかったのでしょう。

当時のNTTは、上場後どんどんと株価は上がり、株を購入した方は、今までにない満足のいく利益を手にしました。

ですから、今回の2社の上場においても「あの夢が、また起きるのではなかろうか?」といった気持ちを多くの個人投資家の方が持たれたことでしょうし、さらには日本全国に25000箇所以上ある郵便局ですから、民間銀行の支店数と比べると圧倒的な利便性があることからも、「上場後の株価の上昇は間違いなし」と想像されたことでしょう。

そして、現存の全国の郵便局にて行う2社の事業ですから、公募株の売買を呼びかける証券会社は国民に向かって「今までの国営事業とは違って、民営化においてはスリム化と効率化を図り、他の民間企業のようにがんばっていく体制となり、生まれかわった郵便局です!」とアピールすれば、「大株主は日本政府だし、これならつぶれる心配もない。また、今まで長年にわたり簡保保険も行ってきたから、一つ公募株でも買ってみようか。郵便局も近くにあって便利だし。もしかしたらNTTのように株価も大化けするかもしれないな」と思って購入した方が、おそらくすごい人数おられるのではないかと私は想像しています。

特に高年齢の方は、このような期待をなさったのではないでしょうか?

でも、期待は大外れ。

中国経済の低迷、原油価格の落下、そして世界経済の落ち込みなどにより、この2社の株価は他の株と同じように急降下、3ヵ月後の2月中ごろには30%以上のダウンとなり、買われた方はすごく心配し、がっかりしたのではないでしょうか?

定年退職した人の中にはこれらの上場を待ち望み、退職金をド~ンとこれに投資した人がかなりいることでしょう。

ですから、この下落で株の取引の恐ろしさとともに、あっという間に老後の生活が心配になり始め、今は気持ちが落ち込んでいるのではないでしょうか?

気持ちの中ではこの下落は一時的なことであってもらいたいと思っていることでしょう。

しかし現実を見ると厳しいです。

今後の経済に展望があればいいのですか、残念なことに日本経済には活気がありませんし、更にゼロ金利政策により、今尚、金融株は低い株価のままです。

ですから、なおさら悩みが深まります。

そこで、この先を予想するに今の一つ銀行の姿を考えてみてくましょう。

今の都市銀行の金利は0.02%が一般的です。

0.02ではなく、%(パーセント)がついているのですから、数字で言えば0.0002ということです。

これは100万円預けて200円ということです。

なんと、これほどまでに少ないのです。

これでは金利ではないと私は言いたいです。

それもほとんどの銀行がこの金利という有様です。

でも、これって非常におかしくないですか?

私はいつもそう思っています。

なぜなら、銀行は企業や個人から集めた金を運用したり貸し付けたりして利益を生み出し、それを配分して利率を決定するのが本来のあるべき姿です。

つまり銀行がこの利益を生み出す能力にすぐれていれば、当然、預金者に支払われる金利は高くなるはずです。

しかし、ほとんどの日本の銀行はこれほどまでに利率が低く同じなのでしょうか?

これはつまり「どの銀行も同じようなことをするといった能力しかないのだ」としか私には考えられません。

まさに隣を見てのお仕事です。

日本には多くの銀行があるのですから、少しぐらい皆がびっくりするような金利をつける銀行(つまり、能力のある銀行)があってもいいのではないでしょうか?

こういった点から、ゆうちょう銀行をみてみると、預金は郵便貯金の継承だけでありお金を貸すといった機能がないのですから、お金の貸し出しに対するリスク管理能力はないというわけです。

その上、今まで預金されたお金で日本国債をせっせと買っていただけなのですから、これでは世界の銀行に勝てるわけがありません。

高い金利をつける能力ある銀行のみが預金を増やし勝ち残こることが、自由主義社会に存在する銀行の姿でしょうから、ゆうちょう銀行のみならず全ての銀行は、この点をよく認識し努力せねばいけないのではないでしょうか。

ですから、私はこの2社にはあまり希望が持てないと考えています。

まさに、現存の銀行は談合が良く行われた建設業界と同じ様な世界と同じなのではなかろうか?と私は感じています。

金利

このページの先頭へ