ピュア・メディカル社長ブログ『HIROの自分が変われば世界が変わる』

高齢となった両親を抱える友人

2015.07.17

先日、三年ぶりに同じ青春時代を送った親友に会いました。

久しぶりの再会で、昔の懐かしい話で始まりましたが、そのうち両親の話しになりました。

彼の両親は遠い田舎に住み、現在はお二人で生活なさっています。

しかし、お父様は認知症がひどくなりだしているそうです。

また、お母様は心臓が悪く,同じように最近は認知症も現れてきているとのことでした。

子供たちはとっくに独立し親元を離れ遠くに住んでいます。

また、両親は長年のんびりとした田舎に住んできたため、その地が大好きで都会には住みたくないといった状況だそうです。

このため、彼は今の両親の状態をとても心配しています。

話を聞きながら、「これから日本ではこういった人達が増えてくるのだろうな。大変なことだな。」とつくづく感じました。

私にとっても他人事ではないです。

同じ状況がすぐそこに迫っています。

では、こういった状態で彼はどうしたらいいのでしょうか?

友人が帰郷するとなれば飛行機で2時間、さらに空港から車で2時間といった距離を考えると、そう頻繁に行ける距離ではありませんしお金もかかります。

できるだけ帰ってあげたい気持ちがあっても、家計に大きな負担がかかります。

ですから、やはり「電話を頻繁にかけることしかできない」と言っていました。

実際「そうであろう」と私も思います。

公共の特別老人養護施設に入居するにも、空き室は順番待ちですぐに入れるなどといった事は100%無理ですし、両親二人となれば費用的にも大変です。

サラリーマンの男が毎月負担できる金額ではありません。

一方、両親の意見を抑えて東京に連れてきても、きっとご両親はストレスを抱えることでしょう。

田舎と違い交通が激しいですから、外出するのも危ないですし、そうなると両親は家にずっとおられることになるので、彼の奥さんも今までの生活リズムが壊され、ストレスが溜まる事でしょう。

これではご両親においても、彼の家族においてもつらい状況となり、彼も仕事に専念できなくなってしまいます。

これは大きな問題です。

友人は非常に頭を痛めていました。

さらに追い打ちをかけるように、最近は奥さんのお母様にも痴呆症が現れだし、やはり遠い田舎に一人でお住いとのことです。

本当にどうすればいいのでしょうかね。

無論、看護サービスはできる限り受けているようですが、これで問題がかたづくわけではありません。

そこで、私は友人にこうアドバイスしました。

「電話もしっかりと受けることができないような状態であるなら、とにかくご両親の自宅に良く聞こえる音声機能付きの高性能監視カメラを、できれば全ての部屋に設置して、普段の生活状況をいつでも確認出来るようにしたらいいのではないかな。おそらく100万円もあればきっとこのようなシステムはつけることができると思うよ」と。

いわゆるこれは会社で言えばVideo会議のようなものですからね。

彼は黙って聞いてくれました。

私の提案は「やや冷たいかもしれないな。」と思いましたが、実際今、友人ができることはこういった事しかないと思うのです。

他には、ケアサービスか面倒を見てくれる人を雇う事ぐらいしか方法はないでしょう。

でも、ただこれでは解決されない大事なことがあります。

それは「刺激」です。

外に出たり、人と話したり、買い物へ行ったりと、日々の中で刺激を与えないとやはり脳は衰えていきます。

「生活に刺激や感動を与える」、これはこれからの高齢者のクオリティライフを考える中において、絶対に重要なテーマとなってくると私は考えています。

一度、貴方も考えてください。

友人のような状況になったらどうするべきかと。

これは決して私たちが避けることのできないすぐそこに来ている問題なのですから・・・。

P.S
一人っ子政策などを行っている中国では、将来こういった問題にどう対処するのでしょうかね?

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