この度の韓国の旅客船セウォル号の沈没原因は、300名あまりの高校生の未来を奪った「ずさん過ぎる」と言った言葉がぴったりのひどいものでした。
船は大改造され、利益優先を考えた積載量は規定の3.7倍。
船員には非難訓練の教育をしていず、船長始め船員は自社社員でなく契約雇用者、沈没を知って船長は一番に船から非難、沈没時の操縦は新人の3等航海士に任せきりと「一体この国の安全管理システムはめちゃくちゃだ」と世界中の人が思ったことでしょう。
これでは遺族の方の怒りが収まらないのも当然のことです。
事件が起きてすぐに船会社の代表は逮捕されましたが、その裏にいる事実上オーナーとみられるユ・ビョンオンとその家族にも本格的な捜査が始まりましたが、このオーナーは宗教団体を持っていると言うことでその施設に隠れて出てきません。
捜査本部が13日、ユ氏の長男の令状を取って自宅に入ったものの長男は逃亡。
海外にいる金庫番の次男や娘も、数回にわたる出頭要請を無視しているようです。
警察が捜査に行くと信者らが出てきて捜査を妨害している様子がTVで放映されましたが、一体どうなっているのでしょうか。
今回の事件は誰が見ても、安全を犠牲にしてまでも利益を優先する経営体制によるものである事ははっきりとしていますし、その裏に海運当局と深い癒着があったのでしょう。
宗教がいかなるものであろうとも、少なくとも人へ幸せをもたらすものでなければならないのに、今回の原因は誰が見ても会社側にあることは明らかであるにも関わらず、その正しさまでも押し曲げて教祖を守ろうとする行動は、たとえ教祖であってもしてはいけないといったことが、信者らにはわからないのでしょうか?
それほど教祖を信じ込んでいるのでしょうかね。
まるでサリン事件のオウム真理教を見ているようです。
そういった良し悪しの事もわからない人を育てる教えを持った宗教を果たして許していいのでしょうか。
人には信じる自由があると言ってもこんなバカな行動は許されないのです。
私にはそれが不思議でたまりません。